【失業によって住宅ローンを支払えなくなりそうなときに最初に考えるべきこと】

まずは、会社や雇用保険から何かでないか、その点を考えます。

会社員で失業したのであれば、会社から退職金が出る場合がありますし、一定の要件を満たせば比較的容易に雇用保険で失業給付を受け取ることができます。

失業給付は、離職前の6か月の賃金から日額を算出して、その金額の80パーセントを上限とした金額を受けとることが可能です。受給が可能な期間は事情によって3か月程度から1年程度ありますが、離職した方ご本人が離職票を持参して、ハローワークに行く必要があります。

とにかく、失業したらまずはハローワークに行って何か給付を受けられないか、ということを考えましょう。

【それでも焼け石に水なのでどうしよう?】

期間が限られているという点では、一時しのぎにしかなりません。

しかし、その間に再就職などのチャンスを得ることができることは、非常に大きいメリットだと思います。

また、会社からの解雇におかしい点があるなどの場合には、そういった点の責任追及を行う期間にもできます。

【住宅ローンを支払えない場合】

上記期間でも住宅ローンを支払えない、あるいは再就職したとしても住宅ローンを支払うのが困難だ、ということであれば、次に考えるのは、返済方法の見直しです。

たとえば、金融機関に相談して、一時的に金利だけの支払いにしてもらうという方法もありますし、あるいは他の金融機関でより低金利かつ長期で借りることで支払いができるようにすることなどが考えられます。

【他の借金によって支払えないなら再生を考える】

他の借金によって住宅ローンの支払いが圧迫されている、言ってしまえば、他の債務さえ少なくなれば問題なく住宅ローンが支払える、ということであれば、迷わず個人再生の手続きを選択してください。

住宅ローンをそのまま支払いしつつ、その他の債務を減縮あるいは圧縮することによって支払いが可能になることがあります。

ただし、収入が安定していることは必須なので、少なくとも再就職をしてからになると思います。

【それでもダメなら家の売却】

上記の検討をしてもだめなら、家の売却を考えます。

しかし、上記のような検討をせずに家の売却に安易に飛びつくことは得策ではありません。まずは弁護士に相談するなどして、別の方策がないか、検討してみませんか。

【仮に放置すると…】

なお、仮に住宅ローンを支払わず放置し続けていると、金融機関が競売を申し立てることがあります。

この場合、家は安く売られてしまう危険がありますので、非常に厄介です。

ですので、できれば、競売になる前、目安としては住宅ローンの滞納が3か月以上続いてしまうような場合には、まずは弁護士などの専門家に相談してみてはいかがでしょうか。